インビーダンス
アマチュア無線で使われるアンテナのインピーダンスは50Ωです。
(同軸ケーブルの5Dxxは50Ω、5Cxxは75Ωである)
VSWR
VSWRとは、Voltage Standinf Wave Ratio頭文字を取ったものです。日本語にすると「電圧定在波比」となり、これは、アンテナと同軸ケープルのインピーダンスが違うと、高周波エネルギーの一部が反射して送信機側へ戻ってしまいます。これを反射波といい、送信機からアンテナヘと送られる進行波と干渉して定在波が発生し、電波が効率よくアンテナまで届きません。ちなみに、アンテナカタログにあるVSWRはアンテナ端で測定した値であるため、アンテナそのものの特性を示しており、性能を評価するための指標となります。
利得(ゲイン)
利得の定義は、「同一電力を供試アンテナと基準アンテナに加えたとき、最大電界方向で受け取る電力の比」となっています。カタログを見ると、利得何dB、または何dBiと混在していることが多く、それらの違いを把握していないと利得のあるものを選んだつもりでも、実際には変わらなかったといったこともあるので注意しなければなりません。dBとは、半波長ダイポールアンテナに換算すると、同じ効果を生むのに何倍の電力を必要とするのかを表した数字で、基準となる半波長ダイポールアンテナでは0dBとなります。一方、dBiとは基準アンテナにl/2λ(半波長)ダイポールを使うのではなく、アイソトロピックアンテナを基準とした場合の数値となります。このアンテナは、上下前後左右、全方向に均一に電力を放射すると数式上での仮想アンテナですが、理論的に取り扱いが簡単ということで、よく用いられます。なお、半波長ダイポールアンテナとアイソトロピックアンテナを比較すると、2.15dBiとなります。ですから、カクログ上で2.15dBiとあれば、半波長ダイポールアンテナと同じ性能で、dBにすると0dBとなるということが分かります。といったわけで、利得を重視してアンテナを選ぶ際には、この違いを明確にしなけれぱならないと
いうことがお分りでしょう。
指向性
アンテナの方向に対する放射の強さを指向性といいますが、基本的に八木アンテナやバラボラアンナナといった一方向にだけ指向性のあるアンテナに明記されています。電波は三次元の空間に放射されるため、本来なら指向性というものは立体的な表記をしなければなりませんが、カタログ上では表しにくいことから、断面図が使われています。水平面パターンと垂直面パターンの2つのデークから推測します。
このチャートは、アンテナから等距離にある点の電界強度で示され、最大方向を1とした相対的な値で表されます。指向性の表し方として、半値角というものがあり、この角度が狭いものほど指向性が鋭いということになります。また、ビームアンテナの指向性のよさを表すものとして、FB比(前方対後方比)というものがあります。これは、メインロープと反対の180。方向にでる指向性との比を表し、小さいほどよいのですが、一般的には20〜25dBのものがよいとされています。よって、利得の高いアンテナというものはメインロープが鋭い・長い・低い(打ち上げ角)の三拍子そろったアンテナだということになります。